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2009.07.15設置 BLを愛するがゆえのブログです。好き嫌いが激しいのでご注意を!!!
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贖罪 (ミステリ・フロンティア) 湊 かなえ (単行本 - 2009/6/11)

【あらすじ】
取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる―これで約束は、果たせたことになるのでしょうか?



「しょくざい」と読むらしいです。
最初なんと読むのか解らなかったのですが、崎谷はるひさんのヒマワリのコトバ―チュウイをこれを読む前に読んだので助かりました。

湊さんは「告白」がベストセラーでなんかの賞を取ったらしいのですが、あんまり一般小説には関心がないので今までスルーしていたのですが、この間ブックオフさんでたまたま見つけたので試しに購入してみました。
すると…
何やこれ!!!スンゲー面白いじゃないのさっ!!!

15年前に殺された美少女。その直前まで一緒になって遊んでた少女4人。
その3年後、少女達たちに掛けられた一言が運命を大きく狂わせることになる――。

4人の少女たちの視点から殺された少女の母親に向けて訴えかける文章で展開していきます。
少女達のその後は罪の意識を背負いながらやり場のない罪悪感に恐怖を感じながら生きています。
15年後、彼女達は罪の連鎖によって人生の総てがくるってしまう事件に次々に巻き込まれてしまいます。

この物語で15年前の事件での被害者は殺された少女だけではなかったんですよね。犯人に何かされていなくても少女の死体は彼女達の人生に大きな衝撃を与えたんですから。

母親のほうも事件から3年後に少女達4人に向けたコトバは解らなくもない。と最初のほうは思ってたのですが、読み進めていくうちに、そのコトバのせいで少女達をどれほど傷つけたのかと思うと腹が立ちました。

感想を書くのは難しいです。
いくら腹が立っても娘を殺された母親なわけですし、遺族なんですよね。
最後のほうは母親の視点からこの事件…自分の過去も含めて振り返っていますが、ムカムカして仕方がない。
無神経にもほどがあるんじゃないんですかね。
結局は自分が1番可愛いんじゃないか!!
人を傷つけておいて罪の意識を背負って生きていないのはこの人だけだったんだと思うし、犯人に対してもほんのちょっとだけ可哀想に思えました。けどあの事件を決して許してはいけないんですけど。
本当に法で裁かれるのは犯人だけでいいのか?と疑問を抱いてなりません。

事件に関わってしまった4人の少女(今は大人の女性ですが)がこれから先少しでも心の傷を前向きに受け止めて生きて欲しいと思いました。



思ってた以上に湊さんの作品が面白かったので、「告白」や「少女」もこれからチェックしたいです!!!


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